右心耳起源
右心耳とは右心房の前方から前上方へ突出する袋状の構造であり、上行大動脈の前〜右側へ覆いかぶさるように存在しています。ここを起源とする心房期外収縮が右心耳起源の心房期外収縮と呼ばれます。

心電図所見

下壁誘導(II・III・aVF)
右心耳は右房の前上方にあります。ここから興奮すると、全体として右前方→左方・後方・下方へ心房興奮が広がります。そのため、下方を向くベクトルによってII・III・aVF誘導は陽性になります。

V1誘導
右心耳は右房の前方に突出し、前胸部のV1誘導に近い位置にあります。右心耳から生じた興奮はV1誘導から遠ざかる方向へ心房内を伝播するため、V1誘導では陰性P波を呈します。

胸部誘導
右心耳起源ではV1〜V2で陰性P波を呈し、左側胸部誘導に向かうにつれてP波が陽性化する(precordial transition)のが特徴的です2)。

特にV1–V2陰性からV3以降で陽性化するパターンは、右心耳起源を強く示唆します。

参考文献
1)Characterization of focal right atrial appendage tachycardia. Europace. 2008 Jan;10(1):105-9.

