「心電図判読ドリル」を循環器内科医が徹底レビュー

「心電図判読ドリル」を本音レビュー

「心電図判読ドリル」を循環器内科医が徹底レビュー
研修医
研修医

実際の病棟で『これ何?』ってなったときの自信がまだない

看護師
看護師

なぜその所見が出るのか、病態とどうつながるのかが曖昧

学生
学生

独学の限界を感じてるけど教わる人がいない

心電図判読には「独学で到達できる段階」と「人に習わないと到達できない段階」があり、このドリルはまさに後者の「人に習う感覚」を再現しようとした本です。解説が非常に丁寧で、細かい定義の違い、鑑別、血行動態まで深掘りしてくれるので、読んでるだけで先輩に指導されてる気分になります。

結論

「心電図判読ドリル」を循環器内科医が徹底レビュー

最大の魅力3選

診断名当てではなく臨床の本質・次の一手まで深く迫る問題構成

単に「これはWPWだ」「これは心房細動だ」と答えるだけの問題集ではなく、心電図の細かい所見の意義、鑑別診断のポイント、血行動態への影響、その先の診療方針(治療・検査の優先順位)まで問われます。結果として心電図を通して循環器診療全体を学べるのが最大の強みであり、独学では到達しにくい人に習うレベルの第二段階を、本書が代わりに提供してくれます。

心臓血管研究所による超実践的解説

編集者が心電図界のレジェンド・山下武志先生で、執筆陣は同研究所の不整脈チームなので、まるで山下先生に直接習っているかのような思考過程が解説に詰まっていて、「先輩に波形を見せて教えてもらう」体裁が秀逸です。AI診断やワクチン後心筋炎などup-to-dateなトピックも入っている点も現代的です。

心電図+心エコー・胸部X線・カテ画像の総合的アプローチで視野が広がる

50症例のうち半数近くで心エコー、レントゲン、カテーテル画像が併せて提示され、心電図だけ見て診断ではなく実際の臨床現場と同じ多次元判断を鍛えられます。これにより「不整脈だけじゃなく弁膜症・先天性心疾患・虚血性心疾患まで幅広くカバー」「関連画像を見ながら理解が深まる」との声が多数あります。付録の「逆引き疾患目次」や「Learning Pointまとめ(カルテ記載例つき)」も復習しやすく、解き終わった後の定着率が非常に高いです。

注意すべきポイント

難易度は高め

心電図検定2級でも「歯が立たない」「正解率20〜30%で難しい」という報告があります。「小手調べの7症例ですら初見で全問正解できない」「基礎と思っていたところが実は違っていた」など、序盤から難易度が非常に高く、この本の難しさが最大の壁になっています。

心電図以外の問題(心エコー、レントゲン、カテ画像など)も多くある

問題の約半分が「心エコー所見から鑑別」「胸部X線との統合」など、循環器診療の総合判断になります。看護師・臨床工学技士・救命士など「心電図判読だけを強化したい」層からは「エコー勉強する時間がない」「心電図の勉強だけに集中したい」との意見があります。検定1級対策としても「純粋な心電図問題が少ない」と感じる声があり、心電図特化で問題量を回したい人にはミスマッチになります。

まとめ

この本の最大のメリットは心電図をツールとして、循環器診療の深い思考力を一気に引き上げることに尽きます。心電図検定1級合格レベルを超えて、本当に臨床で差がつく判読力を本気で身につけたい人にとって、これ以上のメリットを持つ問題集はなかなか見つからないでしょう。

タイトルとURLをコピーしました