「そのPVCはどこから-12誘導心電図からのアプローチ」を循環器内科医が徹底レビュー

「そのPVCはどこから」を本音レビュー

そのPVCはどこから -12誘導心電図からのアプローチ
研修医
研修医

起源推定は解剖の知識も必要になるのですごく苦手です

後期研修医
後期研修医

PVCは結局アブレーションのマッピングに頼っちゃいます

指導医
指導医

不整脈専門医の領域になってきますね

心室期外収縮(PVC)は起源を推定することができますが、非常に奥が深い分野になります。「そのPVCはどこから」は12誘導心電図だけでどこまで正確に起源推定できるかに特化した本になります。私も起源推定は得意ではなかったのでこの本には大変お世話になりました。

結論

「そのPVCはどこから-12誘導心電図からのアプローチ」を循環器内科医が徹底レビュー

最大の魅力3選

起源推定のアルゴリズムが全部詰まってる

この本の最大の魅力は、エビデンスベースの診断フローが非常にわかりやすく整理されてる点です。 右室流出路 vs 左室流出路、さらに三尖弁輪、乳頭筋、LV summit、cruxまでV1のR波の有無や大きさ、aVR/aVLの形、II/IIIの関係性とか、基本ルールから細かいパターンまで全部網羅しています。 臨床でカテ前にこれ読んでおけば、アブレーション成功率アップ、無駄なマッピング時間短縮に直結します。「PVCの起源がわかると治療が変わる」と実感してる人には、もうこれなしじゃ生きていけない1冊です。

指導医
指導医

アブレーションでは右心か左心かだけでもアプローチが変わります

やさしく書いてあるのに超実践的

不整脈のスペシャリストが執筆してるので内容は本気ですが、初心者でも読みやすい文章になっています。図が豊富で解剖と心電図がリンクしてるからイメージがつきやすいし、「これを読まずしてアブカテを握ることなかれ!」という序文は決して嘘ではありません。 不整脈専門医はもちろん、循環器専攻医や臨床工学技士・看護師がチームで読んでも「へぇ〜ここまで見れるんだ」と勉強になります。

そのPVCはどこから-12誘導心電図からのアプローチ

「そのPVCはどこから」ではラグビーボール理論を使ってシンプルかつ正確に期限を推定する方法を紹介しています。簡単にいうと、心臓をラグビーボールに見立て、3つの軸で場所を推定する方法です。

コンパクトなのに網羅性が高い

そのPVCはどこから-12誘導心電図からのアプローチ

この本は全然分厚くないのに、流出路・流入路・その他起源(His近傍、moderator band、papillary muscleなど)までしっかりカバーしています。 日常診療+アブレーション前の評価に特化してるから、無駄なページがほとんどありません。 この価格でこのレベルの専門書が手に入るのは破格ですので、 「PVC起源推定を本気で極めたい」と思っている人は今すぐ読んでください。

注意すべきポイント

初心者レベルの人にはハードルが高い

本の序盤に基本説明はあるものの、心臓解剖の3Dイメージや専門用語(RVOT、LV summit、crux領域など)に慣れていない研修医初期や一般内科医は「解剖がわからないと先に進めない」「イメージがつかめない」と挫折しやすいです。心電図検定1級を目指す人でも、心臓解剖の基礎知識は知っていた方が無難です。

図がカラーではない

ページ数は108頁とコンパクトですが、カラー図がないので視覚的に捉えたい人には「もっとカラーで詳細な図が欲しかった」「立体視しにくい」と不満が出やすいです。著者側も「価格を抑えて届けるためカラー図譜を省略」との意図がありますが、補足としてカラー図を自分で探したという体験談もあります。

まとめ

不整脈を専門とする医師・後期研修医、心電図検定上級を目指す人、PVCの起源推定で毎回迷子になる人におすすめです。初学者向けの基礎解説は最小限なので、心電図の基本がわからない人は先に標準的な入門書で土台を固めてから読むと効果的です。PVCを本気で攻略したいなら、ぜひ手元に置いて毎日1症例ずつ波形を読み込んでみてください。本を読み終わったときには、心電図を見て「このPVCは右室流出路起源ですね」ってカッコ良く言えるようになりますよ。カテ室で起源推定を間違えてマッピング地獄に落ちないように、あなたも不整脈界のシャーロック・ホームズを目指しましょう。

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