捨てる心電図拾う心電図
難易度 ★★☆
通読性 ★★★
おすすめしたい人:臨床での心電図の読み方・マネジメントを学びたい方
通読性 ★★★
おすすめしたい人:臨床での心電図の読み方・マネジメントを学びたい方
心電図は勉強しているが、実際の臨床で心電図を見ると判断に迷うことがよくあると思います。
これは虚血なんだろうか?心電図所見はわかるけど専門医にコンサルトした方がいいのか?教科書みたいにクリアカットな心電図の方が珍しいかもしれません。
「捨てる心電図拾う心電図」では、心電図を見た後のアクションは「即時に対応」、「後で検査や治療」、「何もしない」の3つであり、それらに対応する心電図を「すぐ拾う心電図」、「後で拾う心電図」、「捨てる心電図」に分類しています。
心電図が3つのどれにあるかを村川先生と田宮先生の対話形式で解説しており、心電図所見とその後の対応に関して、まさしく現場での思考過程を体感することができます。
虚血に関してはST変化、Q波はもちろんのこと、T波まで見て総合的に評価しており、これが循環器専門医の思考なのかと感嘆しました。
また衝撃だったのが村川先生が心電図から乳がん術後を言い当てたことです(笑)。そんなことまでわかるのかと思ったら、分からない心電図は分かりませんと言う潔さもあり、まさに現場での心電図判読だと感じました。
波形を勉強するだけではたどり着けないその一歩先にお二人の先生が導いてくれる一冊です。