中性電極とは?

中性電極(neutral electrode)

心電計では右足に黒色の電極を装着しますが、これは中性電極と呼ばれます。中性電極はシグナルアースと呼ばれる被験者と心電計の基準点を揃える目的のアースに使用されます。計測系のアースといわれ、心電計では差動増幅器を機能させるための基準点(中性点)となります。これにより基線が安定し、交流雑音(ハム)を減らすことができます。シグナルアースに用いる中性電極は被験者の身体の一部に装着して心電計に接続します。中性電極の装着部位は必ずしも右足である必要はありません。

中性電極(neutral electrode)


フローティング入力方式の心電計では中性電極を使用したシグナルアースは大地(アース)への接続とは無関係です。以前はボディアースと呼ばれ、被験者自身を接地していましたが、現在の心電計はフローティングと呼ばれる方式により、心電計自体のアースとシグナルアースは完全に遊離(フローティング)されており、生体への安全を保障しています。そして、この2つを接続して短絡することは安全性の面から禁じられています。

参考文献

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