固有心拍数とは?

固有心拍数(intrinsic heart rate)

固有心拍数は洞結節の本来の自動発火頻度、つまり自律神経である交感神経・副交感神経の影響を完全に取り除いた状態での心拍数を指します。心臓は自律神経の支配を受けずに単独で興奮できる性質として自動能を持っていますが、普段の安静時心拍数はこの固有心拍数ではなく、副交感神経(迷走神経)の強い抑制により低く抑えられています。

固有心拍数(intrinsic heart rate)

固有心拍数は若年者(20代)では約110〜130回/分前後であり、加齢とともに徐々に低下していきます。固有心拍数の推定式として固有心拍数 = 118 – (0.57 × 年齢)などが提唱されています1)。若年ほど固有心拍数が多く迷走神経で抑制されているため呼吸性洞性不整脈も若年者でよく見られます。

固有心拍数(intrinsic heart rate)

交感神経の促進効果と副交感神経の抑制効果の両方を同時にブロックした状態にすることで、洞結節の純粋な内在的(intrinsic)な自動能だけを測定することができます。一般的にはβ遮断薬で交感神経をブロック、アトロピンで副交感神経(迷走神経)をブロックすることで測定されています。外科的に心臓を除神経(denervation)した場合も同様の値が得られ、心臓移植では安静時心拍数が固有心拍数になります。

参考文献

1)The normal range and determinants of the intrinsic heart rate in man. Cardiovasc Res. 1970 Apr;4(2):160-7.

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