Basel algorithm
Basel algorithmはwide QRS頻拍において心室頻拍と変行伝導を伴った上室性頻拍を鑑別するために用いられる基準です1)。
Basel algorithmは3つの基準で評価します。基準の一つである器質的心疾患には臨床的なハイリスク因子として心筋梗塞の既往、慢性心不全(EF<35%)、デバイス(ICD、CRT)植え込み後が含まれています。
残り2つの基準はⅡ誘導、aVR誘導でtime to first peakを評価します。time to first peakはQRS波の始まりから極性が変化する点、つまり頂点までの時間です。陽性波であればR波の頂点、陰性波であればQ波の頂点までの時間を測定します。
満たす基準が0〜1項目であれば上室性頻拍、2項目以上を満たせば心室頻拍と判断します。Basel algorithmは感度92%、特異度89%と報告されています。
