膜性中隔とは?

膜性中隔(membranous septum)

膜性中隔とは、心臓の中隔のうち筋組織が乏しく、主に線維性結合組織から構成される薄い膜状の部分です。心室中隔の大部分を占める筋性中隔とは異なり、心臓の線維性骨格(cardiac fibrous skeleton)と連続する構造です。

膜性中隔(membranous septum)
膜性中隔とは、心臓の中隔のうち筋組織が乏しく、主に線維性結合組織から構成される薄い膜状の部分です。心室中隔の大部分を占める筋性中隔とは異なり、心臓の線維性骨格(cardiac fibrous skeleton)と連続する構造です。

膜性中隔は心室中隔の基部に位置し、大動脈弁の右冠尖と無冠尖の交連直下、三尖弁中隔尖の付着部付近に存在します。

膜性中隔(membranous septum)
膜性中隔は心室中隔の基部に位置し、大動脈弁の右冠尖と無冠尖の交連直下、三尖弁中隔尖の付着部付近に存在します。

三尖弁中隔尖の付着位置を境界として、以下の2つに区分されます。

  • 房室部(atrioventricular component):右心房と左心室を隔てる部分。
  • 心室間部(interventricular component):右心室と左心室を隔てる部分。
膜性中隔(membranous septum)
三尖弁中隔尖の付着位置を境界として、以下の2つに区分されます。

房室部(atrioventricular component):右心房と左心室を隔てる部分。
心室間部(interventricular component):右心室と左心室を隔てる部分。

このような構造が生じるのは、三尖弁の中隔尖が僧帽弁よりも心尖部側に付着しており、左右の房室弁の付着位置にずれ(AV valve offset)が存在するためです。

膜性中隔(membranous septum)
このような構造が生じるのは、三尖弁の中隔尖が僧帽弁よりも心尖部側に付着しており、左右の房室弁の付着位置にずれ(AV valve offset)が存在するためです。

膜性中隔は刺激伝導系との関係においても重要です。房室結節から続くヒス束は中心線維体を貫通し、膜性中隔の下縁付近を走行します。その後、筋性心室中隔の上部で右脚と左脚に分岐します。

膜性中隔(membranous septum)
膜性中隔は刺激伝導系との関係においても重要です。房室結節から続くヒス束は中心線維体を貫通し、膜性中隔の下縁付近を走行します。その後、筋性心室中隔の上部で右脚と左脚に分岐します。

臨床的には、膜性部心室中隔欠損の好発部位であるほか、大動脈弁置換術や経カテーテル的大動脈弁留置術(TAVI)では、近接する刺激伝導系の損傷によって房室ブロックが生じることがあります。

参考文献

1)The membranous septum revisited: A glimpse of our anatomical past. Clin Anat. 2021 Mar;34(2):178-186.

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