カテコラミン誘発性多形性心室頻拍(Catecholaminergic Polymorphic Ventricular Tachycardia : CPVT)
若年者の運動、精神的ストレス、カテコラミン投与時などに多形性心室頻拍や心室細動を発症し、若年者の失神発作や突然死の原因となります。最初の失神は少なくとも20歳までに発生することが多いです1)。安静時心電図では異常所見がなく、無症状のCPVT患者を通常の検査から診断することは困難ですが、運動負荷心電図はCPVTを診断するうえで有力な検査法とされています2)。
心電図所見
多形性心室頻拍

CPVTでは多形性心室頻拍が見られますが、その中でも1拍ごとにQRSの極性が180度変わるニ方向性心室頻拍が特徴的です。

運動負荷で心室頻拍が誘発され、運動を中止すると心室頻拍も停止します。
心室細動

多形性心室頻拍から心室細動へ移行することがあり、失神発作や突然死につながります。
参考文献
2)Catecholaminergic Polymorphic Ventricular Tachycardia. Circ J. 2016 May 25;80(6):1285-91.

