ventricular gradientとは?

ventricular gradient

心室における活動電位持続時間は不均一であり、心内膜側は持続時間が長く、心外膜側に向かうにつれて持続時間が短くなっていきます。このような活動電位持続時間の勾配をventricular gradientと呼びます1)

ventricular gradient

心外膜側の心筋におけるKチャネル(ItoとIKr)の分布密度は心室内膜側の心筋に比べて高いことが知られています。Kチャネルが多く発現している心室内膜側では再分極が速く進行するため、活動電位持続時間は短くなります。これによりventricular gradientが生じることになります。

ventricular gradient

T波の極性がQRS波と一致する理由はventricular gradientを用いると理解することができます。

ventricular gradient

参考文献

1)Global electrical heterogeneity: A review of the spatial ventricular gradient. J Electrocardiol. 2016 Nov-Dec;49(6):824-830.

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