高電位(8問)
問題1
左室高電位はⅠ誘導、aVL誘導、V5誘導、V6誘導を中心としたR波の増高が見られる。
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答え:◯
左室高電位は左室側の誘導であるⅠ誘導、aVL誘導、V5誘導、V6誘導を中心としたR波の増高が見られます。左室高電位の基準の一つとしてミネソタコードではSV1+RV5>35mm、RV5>26mm、RV6>24mm、RaVL>12mmなどがあります。
問題2
左室高電位では必ず左室肥大が存在する。
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答え:×
左室高電位の原因としては左室肥大が有名ですが、左室高電位=左室肥大ではありません。R波の波高は心臓の起電力の大きさ、心臓周囲組織の伝導性、体格、年齢、性別、人種などに影響を受けます。
問題3
圧負荷による左室肥大では左室高電位とストレインT波が見られる。
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答え:◯
左室肥大による起電力の増加を反映して左室高電位、STセグメントの上に凸の下降、非対称性の陰性T波(ストレインT波)が見られます。
問題4
Sokolow-Lyon基準は「V1のS波+V5またはV6のR波>35mm(3.5mV)」である。
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答え:◯
Sokolow-Lyon基準に基づく左室肥大は、「V1のS波+V5またはV6のR波>35mm(3.5mV)」または「V5またはV6のR波>26mm(2.6mV)」で定義されます。
問題5
Cornell基準は「V3のS波+aVLのR波>35mm(3.5mV)」である。
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答え:×
Cornell基準に基づく左室肥大は、「V3のS波+aVLのR波>28mm(2.8mV)」である。
問題6
Peguero基準は「胸部誘導の最も深いS波+V4のS波≧28mm(2.8mV)」である。
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答え:◯
胸部誘導において最も深いS波を示す誘導のS波とV4のS波を足したものが、女性は23mm以上、男性は28mm以上の場合に左室肥大と診断します。V4誘導のS波が最も深い場合、S波の振幅を2倍にして計算します。
問題7
容量負荷による左室肥大では左室高電位、q波増大、T波増高が見られる。
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答え:◯
左室容量負荷では左室内腔が拡大すると共に心筋が肥大しており、起電力の増加と心筋が胸壁に近づくことで高電位になります。
問題8
圧負荷による右室肥大ではV1誘導のR波増高とストレインT波が見られる。
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答え:◯
右室肥大による起電力の増加を反映してV1誘導のR波増高、非対称性の陰性T波(ストレインT波)が見られます。