右心耳とは?

右心耳(right atrial appendage)

右心耳とは、右心房の前方から前上方へ突出する袋状の構造です。「心耳」という名前は外観が耳のように見えることに由来します。

右心耳(right atrial appendage)
右心耳とは、右心房の前方から前上方へ突出する袋状の構造です。「心耳」という名前は外観が耳のように見えることに由来します。

右心房の本体と連続していますが、内部には櫛状筋(pectinate muscles)と呼ばれる筋肉の隆起が発達しているのが特徴です。右心房内では分界稜(crista terminalis)が、後方の平滑な静脈洞部と、前方の櫛状筋を有する領域との境界となっています1)。

右心耳(right atrial appendage)
右心房の本体と連続していますが、内部には櫛状筋(pectinate muscles)と呼ばれる筋肉の隆起が発達しているのが特徴です。右心房内では分界稜(crista terminalis)が、後方の平滑な静脈洞部と、前方の櫛状筋を有する領域との境界となっています1)。

機能

右心耳は単なる付属構造ではなく、静脈還流などによって右心房へ流入する血液量が増加した際に拡張し、右心房の容量を調節するリザーバーとして働きます。また、心房筋、特に右心耳には心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)を含む分泌顆粒が豊富に存在します。心房が伸展するとANPが分泌され、ナトリウム排泄や利尿、血管拡張などを介して循環血液量や血圧の調節に関与します。

心電図所見

右心耳は洞結節より前方に位置するため、右心耳から異所性興奮が発生すると、興奮は前方から後方へ向かう成分を持ちます。このため右心耳起源の心房期外収縮や心房頻拍では、V1~V2誘導で陰性P波を呈し、その後の胸部誘導で徐々に陽性へ移行する特徴的なP波形態がみられることがあります。

右心耳(right atrial appendage)
右心耳は洞結節より前方に位置するため、右心耳から異所性興奮が発生すると、興奮は前方から後方へ向かう成分を持ちます。このため右心耳起源の心房期外収縮や心房頻拍では、V1~V2誘導で陰性P波を呈し、その後の胸部誘導で徐々に陽性へ移行する特徴的なP波形態がみられることがあります。

参考文献

1)Regionalization of the atria for 3D electroanatomical mapping, cardiac imaging, and computational modelling: a clinical consensus statement of the European Heart Rhythm Association and the European Association of Cardiovascular Imaging of the ESC. Europace. 2025 Jul 1;27(7):euaf134.

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