増幅単極肢誘導とは?

増幅単極肢誘導(augmented unipolar limb lead)

増幅単極肢誘導(augmented unipolar limb lead)

増幅単極肢誘導とは、心電図において心臓の電気的活動を測定するために使用される特定の誘導方法で、aVR、aVL、aVF誘導の3つの誘導を指します。これらは、単極誘導の一種であり、Goldbergerの中心電極を基準点として使用しています。「増幅(augmented)」という名前は、信号を増幅して記録する技術に由来しており、「augmented」の頭文字の「a」が単極肢誘導であるVR、VL、VF誘導の先頭につけられています。

増幅単極肢誘導(augmented unipolar limb lead)

従来の単極肢誘導では心電図波形の振幅が約0.5mV程度と小さかったため評価に必要な十分な精度が得られない場合がありました。1942年にエマヌエル・ゴールドバーガー(Emanuel Goldberger)は、基準点(Wilsonの中心電極)から他の2つの肢電極の影響を排除し、正極となる肢電極の電位を1.5倍に増幅する手法を報告しました1)。これにより、波形がより明確になり、診断に役立つようになりました。

増幅単極肢誘導(augmented unipolar limb lead)

参考文献

1)A simple, indifferent, electrocardiographic electrode of zero potential and a technique of obtaining augmented, unipolar, extremity leads. American Heart Journal, 23(4), 483–492.

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