コモンモードとは?

コモンモード(common mode)

心電図におけるコモンモードとは、複数の電極に同じように記録される共通の電位成分のことです1)

コモンモード(common mode)

例えば、右手電極で「V右手=1.0mV+0.3mV」、左手電極で「V左手=1.5mV+0.3mV」だったとします。ここで、「1.0mV」と「1.5 mV」は心臓から来た本来の電位であり、両方に共通する「0.3mV」がコモンモード成分です。

コモンモード(common mode)

心電計が測定するⅠ誘導は右手と左手の両方の電極に同じように記録された共通成分である0.3mVは差し引きで消えてしまいます。

コモンモード(common mode)

典型的なコモンモードは50/60Hzの交流障害です。人体は電源コードなどから電磁的に影響を受けるため、電極に50/60Hzの電位変動が共通して乗ることがあります。なお、コモンモードは「ノイズそのもの」という意味ではありません。心電図の本来の信号にも共通成分が存在し得るので、50/60Hzノイズはあくまでコモンモードとして現れることが多いノイズの一例です(コモンモードノイズ)。

コモンモード(common mode)

2つの電極に全く同じノイズが乗れば、差動増幅器によって打ち消せます。しかし、実際の差動増幅器には限界がありますし、2つの電極に完全に同じノイズが乗るとは限らないため差し引けば完全に消えるわけではありません。

コモンモード(common mode)

そのため、そもそもの入力されるコモンモード電圧そのものを小さくするためにDRL回路が、コモンモード電圧を検出して反転し、中性電極から人体へ戻すというネガティブフィードバックを行います。

参考文献

1)Development and Test of a Portable ECG Device with Dry Capacitive Electrodes and Driven Right Leg Circuit. Sensors (Basel). 2021 Apr 15;21(8):2777.

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