DRL回路(driven right leg circuit)
DRL回路(右脚駆動回路)とは、心電図で患者に混入するコモンモードノイズ、特に50/60Hzの商用電源ノイズ(交流障害)を低減するための回路です1)。患者の身体電位を受動的にアースへ逃がすのではなく、患者の電位を検出し、その電位に応じて心電計側から電圧を患者側へ能動的に返しているので「Driven(駆動)」と呼ばれます。

仕組み
患者に乗っている共通のノイズ成分(コモンモードノイズ)を検出して、逆位相の信号を患者側へ戻すことでノイズを打ち消す仕組みです。標準肢誘導の測定には用いない右足の中性電極(黒)を介して、患者のコモンモード電圧を低減します。
① 右手(赤)・左手(黄)・左足(緑)などに共通して乗っている電圧を検出
② そのコモンモード電圧を増幅・反転
③ 反転した信号を右足電極(黒)から患者に戻す

右足に中性電極(黒)を装着するのは慣習・標準化の結果であり右足でなければDRL回路が成立しないという生理学的理由があるわけではありません。
参考文献
1)Driven-right-leg circuit design. IEEE Trans Biomed Eng. 1983 Jan;30(1):62-6.

