PQ間隔(PQ interval)
P波の始まりからQ波の始まりまでをPQ間隔と言います。Q波が存在しないこともあるので、その場合はR波の始まりまでを基準にしてPR間隔(PR interval)とも呼ばれます。
PQ間隔はほぼ房室結節の伝導時間に依存しています。P波開始時点で房室結節は興奮していないのでイコールではありませんが、房室結節の伝導時間の指標になります。
・PQ間隔 ≒ 房室結節の伝導時間
正常値は0.12秒≦PQ間隔≦0.20秒です。通常は1マスが0.04秒なので、PQ間隔が3マスから5マスの間であれば正常範囲内と言えます。
PQ間隔短縮
PQ間隔が短縮する原因としてはWPW症候群やLGL症候群があります。
PQ間隔延長
PQ間隔が延長する原因としては1度房室ブロックがあります。
PQ部分(PQ segment)
P波の終わりからQ波の始まりまでをPQ部分と言います。PR部分(PR segment)とも言います。PQ segmentとPQ intervalは違う場所を計測しています。
PR部分の変化を来たす疾患として急性心膜炎が知られています。
参考文献
ほぼ初めての心電図 P104-105
あなたが心電図を読めない本当の理由 P14-20