不整脈原性右室心筋症(arrhythmogenic right ventricular cardiomyopathy:ARVC)
不整脈原性右室心筋症は、主に遺伝的に決定される心筋疾患で、右室心筋の線維性脂肪置換を特徴としています2)。
診断基準
診断は、2010年にMarcusらより提唱されたModified Task Force Criteriaで行います。この診断基準は、心電図所見を含む6つの項目からなり、それぞれにMajor項目とMinor項目があります3)。
①右室の構造的・機能異常
②心筋の病理所見(脂肪化、線維化)
③心電図での脱分極異常
④心電図での再分極異常
⑤心室性不整脈
⑥家族歴
②心筋の病理所見(脂肪化、線維化)
③心電図での脱分極異常
④心電図での再分極異常
⑤心室性不整脈
⑥家族歴
心電図所見
ε波
ε波は不整脈原性右室心筋症の特異度は高いですが感度は低いです。
delayed S-wave upstroke
S-wave upstrokeが95%でみられたとする報告もあります。
参考文献
1)Arrhythmogenic Right Ventricular Cardiomyopathy. JACC Clin Electrophysiol. 2022 Apr;8(4):533-553.
2)Arrhythmogenic right ventricular cardiomyopathy. Lancet. 2009 Apr 11;373(9671):1289-300.