僧帽性Pとは?

僧帽性P波(P mitrale)

Ⅱ誘導における僧帽性P波
文献1より Ⅱ誘導における僧帽性P波

僧帽性P波とは、左房拡大に伴う心電図所見です。

僧帽性P波は以下のように定義されます。

・Ⅰ、Ⅱ誘導でP波持続時間が120msec以上

・P波が二峰性で峰の間隔が40msec以上
僧帽性P波は以下のように定義されます。
Ⅰ、Ⅱ誘導でP波持続時間が120msec以上・二峰性で峰の間隔が40msec以上

僧帽弁疾患に伴う変化として知られていたため、このように呼ばれます。しかし、僧帽弁疾患だけでなく、左房負荷をきたす疾患で見られる所見です。

左房負荷によって左房が拡大すると、左房の興奮が遅れるためP波の持続時間が延長します。左房の興奮の頂点も後ろにずれるため二峰性のP波となります。

左房負荷によって左房が拡大すると、左房の興奮が遅れるためP波の持続時間が延長します。左房の興奮の頂点も後ろにずれるため二峰性のP波となります。

参考文献

1)ABC of clinical electrocardiography. Conditions affecting the left side of the heart. BMJ. 2002 May 25;324(7348):1264-7. 

心電図の読み方パーフェクトマニュアル P68-69

心電図判読ドリル P3-4

タイトルとURLをコピーしました