洞性徐脈とは?

洞性徐脈(sinus bradycardia)

洞性徐脈(sinus bradycardia)
文献1より 洞性徐脈

洞性徐脈は心拍数50/分未満の徐脈のことです。健常人で見られるものから病的なものまで様々な原因で生じます。睡眠中の副交感神経優位による徐脈やアスリートのスポーツ心臓による徐脈も洞性徐脈に含まれます。

洞性徐脈(sinus bradycardia)

洞結節自体の機能低下によって生じる場合は洞不全症候群と呼ばれます。洞不全症候群の分類であるRubenstein分類でⅠ群に分類される洞性徐脈は「心拍数50回/分未満の持続的で原因不明の極度の洞性徐脈」と定義されています2)

洞性徐脈(sinus bradycardia)

心電図所見

洞結節からの興奮であるため、波形自体に変化はなく、心拍が遅いだけなので洞調律の時と同じ波形をしています。心拍数は50/分未満であり、PP間隔、RR間隔は一定になります。

洞性徐脈(sinus bradycardia)

鑑別

非伝導性心房期外収縮による二段脈

洞性徐脈の鑑別として非伝導性心房期外収縮による二段脈があります。非伝導性心房期外収縮が洞収縮のT波に重なるとP’波を認識することができず徐脈に見える為です。

洞性徐脈(sinus bradycardia)

洞性徐脈ではT波にP’波が隠れていないか確認する必要があります。過去の心電図含め洞調律の波形があればT波の形・波高を比較することが大切です。

洞性徐脈(sinus bradycardia)

2:1房室ブロック

洞性徐脈の鑑別として2:1房室ブロックがあります。脱落したQRS波の前にあるP波が洞収縮のT波に重なるとP波を認識することができず徐脈に見える為です。

非伝導性心房期外収縮による二段脈との違いは、2:1房室ブロックはPP間隔が一定になっている点です。T波にP波が隠れていた場合はPP間隔も確認する必要があります。

参考文献

1)A Rare Case of Profound Sinus Bradycardia in a Patient With Descending Aortic Dissection. Cureus. 2023 Nov 23;15(11):e49291.

2)Rubenstein JJ, Schulman CL, Yurchak PM, DeSanctis RW. Clinical spectrum of the sick sinus syndrome. Circulation. 1972 Jul;46(1):5-13.

書籍

今さら聞けない心電図 P132-133

心電図マイスターによる3→1級を目指す鑑別力grade up演習 P34-35

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