torsade de pointes(TdP)
torsade de pointesは,QRS波の極性と振幅が心拍ごとに変化し,等電位線を軸にしてねじれるような特徴的な波形を呈する多形性心室頻拍です。
TdPの第1拍目の心室期外収縮の機序として、早期後脱分極からの撃発活動が関与しています。
通常はTdP開始直前のRR間隔はshort-long-shortパターンを示すことが多いです。
他にはRR間隔が徐々に短くなるincreased sinus rateパターン、short-long-shortの亜型と考えられるchanged depolarizationパターンを示す症例も存在します。
TdPの維持には心室筋各部位の活動電位持続間隔の不均一性によるリエントリーが関与すると考えられています。
名前の由来
フランス語でtorsadeは「ねじれ」、deは「〜の」、pointesは「先端」を意味します。
QRSの電気軸が等電位線のまわりでねじれているようにみえることに由来します。
日本語では「トルサード・ド・ポアンツ」や「トルサード・ドゥ・ポアント」と言われます。
下のリンクからフランス語での発音も聞いてみてください
torsade de pointes の発音: torsade de pointes の フランス語, ドイツ語 の発音
発音ガイド: torsade de pointes の発音をフランス語, ドイツ語のネイティブ話者から学びましょう。 torsade de pointes の訳語と音声
参考文献
3)遺伝性不整脈の診療に関するガイドライン(2017年改訂版)
ほぼ初めての心電図 P253-256
レジデントのためのこれだけ心電図 P158