受攻期(vulnerable period)
受攻期とは、相対不応期の途中に存在する心筋の被興奮性が高まっている時相のことです。受攻期はT波のピーク付近にあります。
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受攻期に心室期外収縮による刺激を受けるとリエントリー機序から容易に心室頻拍や心室細動が誘発されます。いわゆるR on Tで生じる心室頻拍や心室細動がこれにあたります。
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心室細動の起こりやすさは興奮性の空間的不均一性の程度に直接関係していることが報告されています2)。受攻期は心筋細胞の興奮性が空間的にバラバラになっており、伝導性も異なるのでリエントリーが生じることで不整脈が発生しやすい状態です。
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参考文献
書籍
波形で覚える心電図 P4-5
植え込み型心臓デバイス認定士公式テキスト P105