房室結節(atrioventricular node)
房室結節は、電気的興奮に関して心「房」と心「室」を「結」ぶ役割をする部分です。
房室結節の位置・形状
(図A)房室結節動脈が貫通する房室結節組織が明瞭に認められます。
(図B)Hisの貫通束は発達した線維性成分に包まれます。
(図C)より遠位部では、Hisの分枝束は左脚後枝に分岐し始めます。
(図D)その後、左脚前枝と右脚枝に移行します。
(図E)両部分は線維組織からなる絶縁鞘に包まれており、右脚と左脚へと分離します。
房室結節の支配動脈
房室結節は房室結節動脈(atrioventricular node artery)によって支配されています。
房室結節動脈の冠動脈からの起始部には以下のようにバリエーションがあります。
・#3:10.4%
・#4PI:7.3%
・近位#4PL:76.8%
・遠位#4PL:1.8%
・#13:3.7%
・#4PI:7.3%
・近位#4PL:76.8%
・遠位#4PL:1.8%
・#13:3.7%
伝導速度
房室結節の伝導速度は脚・プルキンエ繊維や作業心筋と比較して非常に遅いです。
参考文献
1)Clarifying the anatomy of the atrioventricular node artery. Int J Cardiol. 2018 Oct 15;269:158-164.