右室流出路(right ventricular outflow tract:RVOT)
右室流出路とは文字通り、血液が右室から肺動脈へ流れ出る(流出)部分(路)になります。
右室流出路は上が肺動脈弁、下が三尖弁の上面(いずれも点線)で囲まれる領域です。
上の写真は心臓を正面から見たものになります。
心臓の外側から見ると、黄色点線で囲まれた領域が右室流出路になります。
右室流出路の4つのセグメント
赤色点線で心臓を輪切りにした断面を上から見ると図1の様になります
右室流出路の壁はさらに4つのセグメントに分けることができます。
・前 anterior
・後 posterior
・中隔 septum
・自由壁 free wall
・後 posterior
・中隔 septum
・自由壁 free wall
図2の左側は水平断面を頭側から見たもので、大動脈弁(赤丸)と肺動脈弁(PV:青丸)の関係を表しています。
右冠状動脈洞(RCAS)と左冠状動脈洞(LCAS)は最も前方で肺に隣接し(黄色の矢印)、非冠状動脈洞(NCAS)は後方に位置します。
点線は肺動脈と右心室筋を分ける心室動脈接合部を示しています。
右側は流出路の冠状断面で、右室流出路(RVOT)の後中隔が左室流出路(LVOT)に隣接し、心室漏斗部筋層(黄色矢印)で隔てられていることを表しています。
肺動脈弁(青丸:PV)は大動脈弁(赤丸)より1~2cm上方に位置します。