de Winter ST/T wave complex
de Winter ST/T wave complexは前璧心筋梗塞、特に前下行枝(LAD)近位部の閉塞を示唆する心電図といわれ、その特徴は前胸部誘導でSTの1〜3ミリの低下とupslope型の波形をもち、高くて左右対称型のT波を特徴とします。
2008年に報告されたWinterらの研究では1532人の前璧心筋梗塞と診断された患者のうち30人(2%)に認められました1)。
Veroudenらの報告では、De WinterST/T波複合体が1890人の急性前壁心筋梗塞患者のうち35人に発生し、その発生率は2.0%以下でした2)。
・ST上昇の代わりに,V1~V6誘導のJ点で1~3mmのupslope型のST低下が見られ,その後,背の高い陽性の対称性T波が続いた
・ほとんどの患者では,第aVR誘導に1〜2mmのST上昇が認められた
・平均して症状発現から1.5時間後に記録されていた
・ほとんどの患者では,第aVR誘導に1〜2mmのST上昇が認められた
・平均して症状発現から1.5時間後に記録されていた
参考文献
1)A new ECG sign of proximal LAD occlusion. NEJM 2008.359(19)2071-2073