RR alternans
RR alternansとは、隣接する2つのR波の間隔であるRR間隔、つまり1拍ごとの心周期が交互に長短を繰り返す現象を指します。これはelectrical alternans(電気的交互脈)の1つの形態で、RR間隔の1拍毎の変化として現れます。多くの場合、QRS振幅やT波の波形変化と同時に見られるのでelectrical alternansの一部として扱われます。

AVNRT、AVRT、心房頻拍などで、fast/slow pathwayが存在する場合にこれらの伝導路を交互に伝導することが最も一般的な原因です。心嚢液貯留などの物理的変化を原因とする場合と対比して偽性電気的交互脈(pseudo-electrical alternans)と呼ばれることもあります1)。

心電図所見

RR alternansはRR間隔が規則的に交互に変動します(例:短→長→短→長…)。一般的にRRの変動幅は数十msec程度(例:320msec ↔ 400msecなど)で、完全な周期性が典型的で1拍おきにRR間隔が変化します。

開始様式
fast pathwayとslow pathwayではfast pathwayの方が不応期が長いです。fast pathwayが不応期のタイミングで心房期外収縮が生じることで興奮がslow pathwayを通って心室に伝わります。

そして心室の興奮が副伝導路を経由して心房に伝わります。この時、slow pathwayを通過する時に時間がかかっているのでfast pathwayは不応期から回復しています。またslow pathwayも不応期が短いため回復はしていますが、伝導速度はfast pathwayが速いためfast pathwayを通過して興奮が心室に伝導します。

再び心室の興奮が副伝導路を経由して心房に伝わりますが、この時、fast pathwayを通過する時にかかる時間は短いのでfast pathwayはまだ不応期から回復していません。slow pathwayは不応期が短いので不応期から回復しておりslow pathwayを通過して興奮が心室に伝導します。このサイクルを繰り返すことでAVRTのRR alternansが持続します。

