低体温のアーチファクトとは?

低体温のアーチファクト

人間は寒冷な環境にさらされると、環境から失われる熱を補うためにシバリングによる骨格筋の震えによって熱産生率を増加させます1)。

低体温による震えで骨格筋が振動すると,心電図は明らかにランダムな電気的活動によってベースラインや波動などの心電図の構成要素が歪んでしまいます。

低体温の心電図のアーチファクト
文献2より 低体温のアーチファクト

上記の心電図のII誘導には、著しい洞性徐脈(HR 39 bpm)とオズボーン波によるQRS波の拡大が見られ、低体温による筋肉の震えに起因する基線のアーチファクトが見られます2)。

1)thermogenesis in humans: Origin, contribution and metabolic requirement. Temperature (Austin). 2017 May 22;4(3):217-226.

2)Main artifacts in electrocardiography. Ann Noninvasive Electrocardiol. 2018 Mar;23(2):e12494.

タイトルとURLをコピーしました